いつも『せこい、せこい(息苦しい)』と言っていた。
それに加え、機嫌が悪いとなれば、
介護するとなると、最悪だった。
『このつらさが、どして分からんのな!』と言い、
何をしてもつっかかってくる。
内心、むかむかしながらも、仕方なく言うことを聞く私。
すると、介護士さんが、
『おむつを換えにきました〜』と、入ってきた。
ぴりぴりした雰囲気のばあちゃん。
私も、(うわ〜、余計なこと言わんかったらええけどな〜)
と、冷や冷やしていた。
そしたら、、、
『あっ、すみませ〜ん♪』
おいっ、今までのは何だったんだ?
認知症(痴呆症)であっても、このようなことは
特別ではないらしい。
私たちも、世間に対しては、理性的に振舞うけれど、
身近な人には安心して、本音をぶつける。
これと同じで、認知症の人も、家族など、
身近な人に対しては、一番重い症状を見せるのだ。
これは常に、気を使う環境にいるということ。
だから、介護・看護・治療をしてくれている人たちには
言えないことを聞いてあげるのが、
たまに行く私の役目ではないかな、と思っている。